Aviation Journalist

航空ジャーナリスト 北島幸司


【ドバイエアショー】TAAGアンゴラ航空の躍進と最新鋭機エアバスA220-300

2025/12/07 航空機・航空会社

アンゴラ共和国のフラッグキャリアであるTAAGアンゴラ航空は、ドバイエアショー2025に歴史的な参加を果たしました。同社は、初めて航空機を地上展示し、エアバスA220-300(D2-TAI)が来場者の注目を集めました。

この重要なマイルストーンを機に、TAAGアンゴラ航空の紹介と、同社の成長戦略の鍵となる機材について詳しく解説します。

TAAGアンゴラ航空の概要と歴史

TAAGアンゴラ航空は、1938年に設立されたアンゴラ共和国の国営航空会社で首都ルアンダを拠点としています。

同社は、国内の14都市に加え、海外の12都市に就航しており、アフリカ中央に位置するアンゴラと、キューバ、ブラジル、ポルトガルなどを結ぶ路線網を展開しています。

尾翼のロゴは国鳥のアカエリツラコやウシ科のセーブルアンテロープとも言われていますが、確証はありません。

近代化に進む

現在、TAAGは野心的な変革と近代化の過程にあり、すべての運航を新ハブであるアントニオ・アゴスティーニョ・ネト国際空港に集約する計画を進めています。

近年は、ボーイング787-9の導入など保有機材の近代化を進めているところです。

成長戦略を担うエアバスA220-300

ドバイ航空ショーで展示されたエアバスA220-300は、同社にとって初めてのエアバス機導入となり、ボーイング737-700型機の置き換えとして、主に短距離および中距離の地域路線で使用される予定です。

TAAGは、エア・リース・コーポレーション(ALC)との間で、計6機のエアバスA220-300型機のリース契約を締結しました。最初の機材は2024年9月に納入されており、この機材導入は、成長と顧客体験の促進に対するコミットメントを強調するものです。

機体の優れた性能

A220-300は多機能で最新鋭の航空機であり、TAAGはこの機材によってアフリカ域内の接続を強化することに焦点を当てています。

燃費効率が優れている点も特徴であり、従来のボーイング737-700型機と比較して、燃料消費量が最大20%削減されると予測されています。

席数は・・

ドバイ航空ショーでの展示を通じて、来場者、業界パートナー、メディアは、この最新鋭機の機内設備を独占的に見学する機会を得ました。

TAAGが地域路線で使用しているA220-300の総収容人数はビジネスクラス 12席、プレミアムエコノミークラス 35席、エコノミークラス 90席で計137名です。

TAAG飛躍のきっかけの機体

このA220-300の展示は、TAAGの製品やサービス、そして企業戦略について、航空業界に深い理解を促すための招待状としての役割を果たしました。

変革と近代化の途上にあるTAAGアンゴラ航空にとって、A220-300は今後の発展と顧客への新しい価値提案を支える重要な柱となるでしょう。

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