Aviation Journalist

航空ジャーナリスト 北島幸司


LOTポーランド航空ナイトフライトでワルシャワ経由クラクフへ!

2024/12/30 航空機・空港・航空会社

■客室乗務員のルーカスさん

ポーランド政府観光局とLOTポーランド航空(以下LOT)共催のポーランドメディアツアーは、2024年12月初旬の成田空港発ワルシャワ行きのLO080便23:05発の搭乗から始まりました。

LOTポーランド航空とは

■LOTのボーイング787‐8(過去の昼間便時の成田空港にて)

LOTはポーランドのエアラインで、1929年に就航を開始し、95年の歴史を持つ世界でも最古のエアラインのうちの1社になります。LOTはポーランド語で「飛ぶ」という意味で、ロゴは鶴をモチーフにしています。日本には2016年1月に就航を開始した比較的新しい会社であり、長距離路線の機材はボーイング787-8と787-9の新鋭機を使い、冬ダイヤの現在は成田空港とワルシャワ間を週に3往復しています。

成田空港第一ターミナルビルから出発

■鮮やかなエコノミークラスシート

チェックインは成田空港第一ターミナルビル4階出発ロビー南ウィングで行われ、エレベーターを降りて一番近いAカウンターでの手続きです。36時間前に始まるオンラインチェックインを済ませておけば、「手荷物預け入れ」の列に並べばいいので、一般のチェックインの列よりも時間の短縮に繋がります。

成田空港の旅客出発便ではほぼ最終になりますので、ターミナルビル全体が空いており、快適に出国することが出来ました。

ウェルカムドリンクサービスから

■ウェルカムドリンクサービス

LOTの成田からワルシャワへのフライトでは、離陸後にウェットティッシュとイヤホンが配られました。最初のサービスは、紙ナプキンが添えられたナッツと飲み物の提供です。食事サービスより前のこの小さな気遣いが長旅の始まりを快適にしてくれます。

夕食は麺類です

■サラダ・サイド・デザート・パンも付いた夕食

最初の食事は、麺がうどんの和風チキンヌードル。 夜の1時頃ですので重すぎないのが嬉しいところ。また、サーモンが添えられたごぼうと別皿にサラダがあり、ヘルシーなメニューであるのも魅力的です。

デザートにはヨーグルトとケーキが付き、最後まで満足できる内容でした。箸に加えてカトラリーは再利用が可能な金属製で用意されており、環境への配慮も感じられました。

飛行中には軽食の用意もあり

■旅慣れたご婦人方

後部ギャレーにはカート2台の上にカップ麺やチョコレートなどのスナック類が並び、自由に食べることが出来ます。長時間のフライト中にお腹が空いた場合でも安心です。エコノミークラス症候群対策として狭い座席にずっと座ったままではなく、機内を歩いてみるのも有効です。ご婦人方が、ギャレーの隅を借りてカフェのような利用をする光景を目にしました。ラフな服装も相まって、旅慣れた感じがとても素敵でした。

客室乗務員に聞く

■客室乗務員のヴェロニカさん

サービスの合間に後部ギャレーにてパーサーのルーカスさんにポーランドついて聞きました。「寒い時期に温かい雰囲気や地域ごとの違いを楽しめるクリスマスマーケットをお勧めします。クラクフやヴロツワフのものが良いですよ。ワインやソーセージを楽しめる楽しい場所。是非、行って欲しいです」とのこと。

また、LOTでの仕事についても話してくれました。「国内線のとても短い路線からアジアへの超長距離フライトとバラエティに富んでおり、楽しく仕事が出来ています。特に東京を含めて北京とソウルへのアジア路線がお気に入りです」とのこと。

キャビンクルーのヴェロニカさんにも聞いたところ、「なりたかった職業に就けてとても満足しています。業務上では人と人との交流を大事に考えています」と笑顔で話してくれました。客室乗務員の話でLOTポーランド航空がもっと身近に感じられるようになりました。

LOTJapan営業部長に聞いた

■サラダ・フルーツ・パンの付いた朝食のパスタ

LOT Japan営業部長の小峰祐樹さんによると、「ワルシャワからの乗り継ぎ先として特に人気があるのは、チェコのプラハ、スペインのバルセロナ、イタリアのミラノになります。また、重点的に販売したい場所は、バルト三国に加え、クロアチアのザグレブやドブロブニクと考えています」と聞かせてくれました。

続けて「往復ともに夜間フライトになり、現地滞在時間の有効活用ができます。物価が安いことに加え、文化・歴史・世界遺産の宝庫で、可愛い街並みも残るなど映えポイントも多くあります。ポーリッシュポタリーを始め購買意欲を刺激する可愛いものが沢山あります。本格料理から、可愛いお菓子までポーランド料理をリーズナブルに楽しめます」という。

さらに、「2025年3月末からの夏ダイヤでデイリーフライトを再開予定しており、集客をしていきたいです。出張や観光利用をお待ちしています。」と話してくれた。

到着前の朝食サービス
到着前の朝食では、トマトソースのペンネアラビアータが提供されました。ソースのコク深さが感じられる味わいで満足感がありました。


ワルシャワ・ショパン空港にて乗り継ぎ

■展望デッキからの光景

乗り継ぎとなるワルシャワショパン空港では、シェンゲンエリア内の「ポロネーズ」ラウンジを利用させて貰いました。LOTの歴代宣伝ポスターが並ぶ室内は落ち着いた雰囲気で、バーカウンターではリクエストに応じたバーテンダーがカクテルを作ってくれます。別にシェンゲンエリア外のラウンジ「マズルカ」もあると聞きました。

展望デッキへ

■ラウンジカウンターでのカクテルサービスの様子

時間の有効活用で、一旦ターミナルビルの外に出て、展望デッキへ向かってみました。通路が一本で、ガラス越しに飛行機を見るだけの場所なものの、とても奇麗に磨かれていて、航空機の撮影に支障はありません。通路の壁側には、空港創立90周年の記念写真パネルが並べられており、過去の空港の運用の様子を知ることも可能です。

テラスの造りですので防寒対策は必須ですが、日中はカフェやお土産屋の用意もあり、身体を温めることができます。

クラクフへ

■美しいクラクフ空港のターミナルビル

空港で充実した4時間半ほどの時間を経てクラクフへ向かいます。ワルシャワからは南へ実質約30分の空旅。エンブラエルE175が運んでくれます。このような短時間の国内線でも菓子パンと飲み物のサービスがありました。ポーランドの旅はこのヨハネパウロ2世・クラクフ・バリツェ国際空港からスタートしました。

取材・写真・文:北島幸司

ポーランド政府観光局  ⇒ https://www.poland.travel/ja
 
LOTポーランド航空HP ⇒ 
https://www.lot.com/jp/ja
 



Koji Kitajima(きたじま こうじ)


エアラインで30年以上勤務経験を活かし、航空ジャーナリストとして世界の航空の現場を取材した内容をわかりやすく伝えます。航空旅行の楽しさを
「Avian Wing」ブログにて発信中。航空ジャーナリスト協会に所属しています。



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