Aviation Journalist

航空ジャーナリスト 北島幸司


キャセイパシフィック航空 日本就航時と同じ羽田空港にて「65周年」記念イベント開催

2024/07/15 航空機・空港・航空会社

■スタッフによる記念撮影

キャセイパシフィック航空(CX・本社香港)は2024年7月4日、日本就航65周年を迎え、羽田空港にて記念イベントを開催しました。この節目のイベントには多くの搭乗者や関係者が参加し、盛大に行われました。

第3ターミナルビルLカウンターには、65の文字が大きく描かれたフォトスポットが設けられ、出発旅客やロビーを通過する人々に告知していました。この記念日を知らずにスタッフに確認する姿も見られ、記念のフライトに搭乗できる喜びで笑顔を見せる人々もいました。

カウンターにはフォトスポット登場

■歴代のスタッフの写真などでデザインされたチェックインカウンターのフォトスポット

保安検査を超え、149番ゲートでは記念イベントが始まりました。ゲートには大きなフォトスポットが設けられ、来場者を迎えています。キャセイパシフィック航空のロゴと「65周年記念」の文字が輝き、参加者たちは写真を撮りながら、その歴史的な瞬間を楽しみました。

クルーの記念撮影

■香港便に乗務するクルーとネルソン・チン氏の記念撮影

香港行きCX549便の出発を控えたクルーが集合し記念撮影を行いました。整列したクルーたちは笑顔でカメラに向かい、キャセイパシフィック航空東京のスタッフも加わり、全員での撮影が行われました。尾翼に描かれるロゴ「ブラッシュウィング」の形を掌で表現するスタッフもおり、楽しみながら写る姿が印象的でした。航空会社のチームワークと団結力が強調されたと言えるでしょう。

北東アジア総支配人ネルソン・チン氏のスピーチ

■65番目の搭乗者へ記念品贈呈(中央左はネルソン・チン総支配人)

イベントのハイライトとして、北東アジア総支配人ネルソン・チン氏によるスピーチが行われました。チン氏はキャセイパシフィック航空の日本就航65周年を迎えられたことへの感謝と喜びを述べるとともに、今後の展望についても語りました。

「65年前の今日、この羽田空港でキャセイパシフィック航空の日本線の歴史は始まりました。大阪、名古屋、札幌に就航する初の民間航空会社となったのです。現在では、成田・羽田・大阪・名古屋・福岡・札幌の5都市に就航し、世界80都市へ広がっています。今年更に、チェンナイ・コロンボ・バルセロナが加わり、中国寧波・リヤド・ケアンズへの就航を予定しています。A321、A320neoに加え、超長距離用のボーイング777-9Xなど70機以上の新機材導入を予定しています。

新プロダクトとしてビジネスクラスのアリアスイートとともに新たなプレミアムエコノミーとエコノミークラスサービスが始まります。SKYTRAXのワールドベストエアライン2024のTOP5にランクされ、ワールドベストエコノミークラス賞、ワールドクリーンネストエアライン賞を受賞しました。65周年を記念した9月に六本木でのイベントを開催しますので、お楽しみ頂ければと思います」
このスピーチは、未来に対する期待感を高めました。

来賓の記念撮影

■写真左から2人目より、CX羽田空港支店支店長 有賀 かおり氏、同 北東アジア地区 旅客営業・ライフスタイル事業本部長 ジェーソン・チョイ氏、国土交通省 東京航空局 東京空港事務所 総務部長 穴澤 孝史氏、東京国際空港ターミナル株式会社 常務取締役 徳武 大介氏、CX北東アジア地区総支配人 ネルソン・チン氏、香港政府観光局 局長 堀 和典氏、香港政府環境局 ディレクターマーケティング・広報 蓑口 寿生氏、CX北東アジア地区 空港旅客運航部 統括 原田 朋彦氏

続いて、来賓の記念撮影が行われました。多くの重要人物が含まれており、記念撮影の場面では彼らの笑顔が印象的で、イベントの盛り上がりを感じさせました。

出発するファミリーの記念撮影

また、出発を控えた家族たちも記念撮影を楽しんでいました。特に子どもたちは、キャセイパシフィック航空が用意したフリップと一緒に写真に写り、大喜びでした。このような家族の姿が、航空旅行の楽しさと特別な思い出作りの重要性を強調しました。

「愛のテーマ」が流れる中でボーディング開始

■搭乗者全員に記念品が配られた

イベントの中盤には、1980年頃に一世を風靡したバリー・ホワイトによるラブ・アンリミテッド・オーケストラのキャセイパシフィック航空テーマソング「愛のテーマ」が流れ、会場は一層明るい雰囲気に包まれました。搭乗客には記念品が配られ、特に出発に際しゲート通過65番目のお客様には特別な記念品が贈られました。香港出身の女性にとってこのプレゼントは、忘れられない思い出となったことでしょう。

ネルソン・チン総支配人の囲み取材

■キャセイパシフィック航空北東アジア総支配人ネルソン・チン氏

ネルソン・チン総支配人はイベントの終盤で囲み取材に応じ、メディアからの質問に丁寧に答えました。キャセイパシフィック航空の成長と日本市場への感謝を強調し、今後の計画についても言及しました。「日本路線は、インバウンドは順調に増えていますが、アウトバウンドはこれからです。それでも若年層の旅行者の増加も見られ、将来を楽しみにしています。インバウンドの増加は、2013年のビザ緩和によるところが大きく関係していることを感謝しています」。

「今後の機内サービス向上に向けたプロダクトの更新について、ビジネスクラスのアリア スイートを含め新機材のボーイング777Xの導入をまたず、既に就航済のボーイング777‐300ERに今年から導入されます」と説明しました。また、日本向けのサービスも充実させ、機内食の向上や、日本人客室乗務員の増員も語られました。

CX549便の出発

イベントの終了の後に出発していったCX549便の使用機材Boeing 777-300ER (B-KQK)はゲートを離れていきます。

離陸へ

ゲート付近で見ていると、目の前を横切るB滑走路22から離陸していきます。多くのキャセイパシフィック航空スタッフがその瞬間を見守り、歓声を上げていました。

フレンドリーエアライン

■CX549便の客室乗務員

このイベントはキャセイパシフィック航空にとって重要な節目となり、多くの参加者にとっても記念すべき日となりました。また、客室乗務員や地上スタッフも笑顔で写真に納まる場面を何度も目にする機会があり、フレンドリーな社風を感じさせました。

65年という長い歴史の中で築かれた信頼と絆を再確認し、コロナ禍の業績落ち込みを乗り越えたたくましさと、これからの新たな挑戦に向けた意気込みが感じられる素晴らしいイベントになりました。キャセイパシフィック航空は、今後もお客様に最高のサービスで快適な空の旅を提供することで、歴史を刻んでいくことでしょう。

取材協力:キャセイパシフィック航空 ⇒ https://www.cathaypacific.com/cx/ja_JP.html

Koji Kitajima(きたじま こうじ)


日系、外資エアライン計4社で30年以上勤務し、旅客、貨物業務を空港と営業のフィールドでオールマイティに経験しました。航空ジャーナリストとして世界の航空の現場を取材し、その内容をわかりやすく伝えます。航空旅行の楽しさを「Avian Wing」ブログにて発信中。航空ジャーナリスト協会に所属しています。


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