Aviation Journalist

航空ジャーナリスト 北島幸司


【ソラシドエア】羽田⇔沖縄那覇線 新規就航

2021/04/01 航空会社

就航セレモニー


ソラシドエアは、2021年夏のスケジュールから羽田⇔沖縄(那覇)線に一日3往復6便で就航開始しました。同社創立後初めての国内幹線への就航で新たな成長戦略を描く路線展開となります。3月28日は、爽やかに晴れ上がる穏やかな朝を迎えていました。


セレモニー開催へ


羽田空港第2ターミナルビル54番ゲートでは、コロナ禍のため簡略化した初便就航セレモニーが行われました。初めにソラシドエア取締役副社長の峯尾隆史(みねおたかし)氏より主催者挨拶があります。「九州、沖縄の翼として羽田⇔那覇線の就航は全社員の悲願であり、九州、沖縄のフラッグキャリアになるという強い気持ちをもってきました。現在、沖縄那覇線は名古屋、神戸、福岡、宮崎、鹿児島、石垣6路線20便を運航しています。

2016年以降、羽田⇔沖縄那覇線は臨時便の運航を続け、実績を積み重ねてきました。幹線であるこの路線への就航で大きな一歩が踏み出せました。本日から、羽田⇔沖縄那覇線は1日3往復、那覇⇔石垣線も1日2往復増便して1日3往復となり、沖縄からは7路線28便となりました。今日は、琉球王国の民族衣装を着た女性社員、三線(さんしん)を演奏する男性社員が皆様をお迎えします。美ら海水族館に監修頂き、社員が手作りで搭乗橋内に水族館を再現しました。ソラシドエアでの沖縄の旅を満喫して頂きたい」と述べ、喜びの笑顔を見せていました。


写真 : 社員の見送りを受けて出発する羽田⇒那覇線初便の機体

社員手作りのイベント企画

関係者の集合写真を撮ったあと、お客様の案内が始まります。ゲートを抜けると社員が出迎え、記念品を渡していきます。搭乗橋の途中では三線演奏が披露され、搭乗客はここで一旦足を止めて聴き入ります。

写真 : 中央は主催者挨拶をしたソラシドエア取締役副社長の峯尾隆史氏

三線演奏を聴きながら搭乗できます

抜けると航空機搭乗までは手作りの海中トンネルとなる水族館の中を進みます。水槽の中にいるような装飾が施され、出発地から沖縄気分を味わうことができました。

搭乗橋の中がまるで水族館に

駐機場では、社員4人が「ご搭乗ありがとうございます。2021/3/28 東京(羽田)— 沖縄(那覇)線新規就航」と書かれた横断幕を持って見送ります。

社員の見送り風景

筆者は、午後発の就航2便目で沖縄に向かいました。ゲートを抜けると、初便と同じように就航記念品が配られました。中には木製飛行機、塩のお守り(まーすー袋)、沖縄ガイドブックと搭乗証明書が入っており、飛行機好きには嬉しい商品を受け取っての搭乗です。

記念品のひとつ木製飛行機おもちゃ

機内に入ると、セレモニーで社員が使用していたものと同じ「沖縄紅型柄マスク」を着用した客室乗務員が迎えてくれました。

沖縄紅型柄マスクでお出迎え

出発に際しては、2便目の搭乗旅客に対しても社員5人による横断幕を持っての見送りがありました。

就航初日のサービス

機内では、沖縄を感じられるさんぴん茶などのドリンクサービスがあり、就航記念の機内販売が案内されました。首里城再建の願いを込めた「オリジナル扇子」(税込3,000円)、沖縄産植物を練りこんだ「ハンドクリーム」(税込1,800円)、アゴユズの「ソラスープ」(税込1,000円)とボーイング737の1/200モデルプレーン(税込3,000円)の4種類です。

機内販売の案内を持ってまわる客室乗務員

ボーイング737‐800型(JA811X)機は、ソラシドエアで最長となる沖縄那覇に向けて羽田空港を離陸。厚い雲に覆われた空でしたが、離陸すると間もなく雲の上に富士山の山頂部分が顔を出しているところを見ることができました。当日は、低気圧の接近するあいにくの天候の中、シートベルトサインの長い点灯になりましたが、沖縄に近づくにつれ揺れが収まり、ドリンクサービスが始まりました。

沖縄へ到着

さんぴん茶を頼んで、いち早く沖縄気分を味わいます。沖縄那覇空港では2020年春から運用を開始した、第2滑走路18Rから着陸します。空の上の2時間14分の旅。この先、九州・沖縄の翼としてソラシドエアの重要な位置付けの路線です。

緊急事態宣言も終わり、春休みやゴールデンウィークと少しずつ予約数も回復の傾向です。ANAとの共同運航便でもあり、ソラシドエア社内基幹路線として長く愛される路線になってほしいですね。

東京(羽田)― 沖縄(那覇)線

取材協力:ソラシドエア


■公式サイト : https://www.solaseedair.jp/


Koji Kitajima(きたじま こうじ)


日系、外資エアライン計4社で30年以上勤務し、旅客、貨物業務を空港と営業のフィールドでオールマイティに経験しました。航空ジャーナリストとして世界の航空の現場を取材し、その内容をわかりやすく伝えます。航空旅行の楽しさを「空旅のススメ」コラムにて発信中。
航空ジャーナリスト協会に所属しています。

■プロフィール : https://airport.aviationworld.jp/koji-kitajima.html

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