Aviation Journalist

航空ジャーナリスト 北島幸司


フィンエアーの客室乗務員は自社のPR大使〔後半〕

2020/02/13 航空会社


■客室乗務員に聞く

機内では、客室乗務員にフィンエアーらしさについての話を聞くことができました。

Q : 日本人客室乗務員の現状を教えてください。

今では200人近い所帯になりました。当初、東京と大阪をベースにしていたのですが、中部、福岡、新千歳と就航地が増えていき、それら全てにベースを作るのではなく、ヘルシンキをベースにする客室乗務員が採用されて、新たな日本の就航地に飛ぶようになりました。

写真 : ビジネスクラス中間食の用意ができました

Q : ベースの違う乗務員同士の交流はありますか。

ベースが三か所で、日本人乗務員同士会うことも少なくなったこともあり、年に一回は全乗務員が日本に集まり、地上職の職員とともに社内研修を行ないます。この場で、会社の戦略が伝わり、他の職員との交流も図られます。

写真 : 二食目の朝食です

Q : その場で会社の方針などは伝えられるのですか。

アジアの中でも日本は他のどの外資系よりも就航便数を増やし、日本市場を大事にしていることを知らされます。日本人を欧州へ最速で運ぶだけでなく、欧州全域から日本へ誘客するのに、力を入れていることを理解することができました。新規で就航する新千歳線は、欧州では日本を冬の国として売り出します。2020年夏ダイヤは日本路線が過去最大便数になります。成田空港路線を残したまま、羽田空港へ毎日の就航と、夏期限定の福岡便の就航で、週間38便となります。

Q : フィンエアーらしさをどうお客様に伝えるのでしょう。


フィンランドさしさは機内食に出ていると思います。クラスにもよりますが、鹿やトナカイの肉などの提供はフィンエアーならではだと思います。フィンランドを前面に出すだけでなく、就航地の特徴も捉えています。一例では、中部空港に乗り入れた時に、味噌カツだけでなく、伊勢えびまで提供したことがありました。これは日本人だけでなく、訪日外国人に喜ばれました。

写真 : 日本人客室乗務員

Q : フィンランドのお勧め観光は

欧州の観光は夏が中心ですが、フィンランドは冬も力を入れています。冬のラップランドで湖上のスノーモービルや犬ぞり体験ができます。設営されたテントの中でソーセージを食べながらオーロラの出現を待つのも楽しい過ごし方です。氷でできたアイスホテルは珍しいですし、本格的なサウナスパ施設は一度利用すると病みつきになります。

写真 : ヴァンター空港の新ラウンジ

Q : ヘルシンキ国際空港の最新情報はありますか

ヘルシンキヴァンター空港の改修工事が進んでいます。新しいラウンジも完成して、お客さまには満足して頂けると思います。ターミナル内も北欧を意識した作りでとても良くなりました。

写真 : オーロラをイメージしたターミナルビル

身体が楽な最短フライト

冬の帰路はジェット気流が強くなる時期。最短時間9時間以内での成田空港へ到着できる体験は身体が楽です。実は働くクルーにとっても、いい環境だと身体で感じていることはお客様に伝わっていることでしょう。

⇒ フィンエアーの客室乗務員は自社のPR大使〔前半〕へ

■協力:フィンエアー ⇒ https://www.finnair.com/jp-ja

■Koji Kitajima(きたじま こうじ)

日系、外資エアライン計4社で30年以上勤務し、旅客、貨物業務を空港と営業のフィールドでオールマイティに経験しました。航空ジャーナリストとして世界の航空の現場を取材し、その内容をわかりやすく伝えます。航空旅行の楽しさを「空旅のススメ」コラムにて発信中。
航空ジャーナリスト協会に所属しています。

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